愛犬が妻を説得し、ついにナナハンに乗る。

愛犬が妻を説得し、ついにナナハンに乗る。

大型自動二輪免許と神様

54歳になって、突然、大型自動二輪の教習所に通いたいなどと言いだせば、妻と娘は間違いなく猛反対します。

何故ならオートバイなど全く必要ない生活を30年続けてきたのですから。

もっと言えば、自業自得ですが、若い頃にオートバイ事故を起こしたのです。

一週間、大型自動二輪の教習所に通うことを家族に秘密にしていました。週末の土日に、妻と娘が寝ている間の早朝に教習所に通えば、バレないと確信していたのです。

ところが、妻や娘ではなく、良心の呵責というのでしょうか、神様を感じるようになってきました。

徐々に、秘密を持つことが後ろめたく、苦しくなってきました。家族にも打ち明けられない秘密を持つという、神に背くような苦しさです。

心に秘密を抱えたまま、この後、数ヶ月過ごす生活は、大型オートバイを楽しむどころか、むしろ嫌いになってしまうかもしれないと思い始めたのです。

後ろめたい生活でなく、神様にも堂々と見てもらえる、お天道様に見られても恥ずかしくない行動をしないと、自分が精神的にも肉体的にも堕落するような気がしてきました。

ついに妻と娘に話す

そこで、一週間たったある日、(適性検査と実技教習を開始する教習日の当日でした。)家族に話し、妻と娘に大型自動二輪免許を取りたいことを説明し了解を得ようと思ったわけです。

普通に話せば猛反対されるのはわかっていたので、作戦をあれこれと考えました。

娘は、妻に追従するでしょう、大型のオートバイは危なさそうだし、別に大型自動二輪免許がなくても生活に困らないし、教習所にかける余分なお金あるなら、私に高級バッグ買って、くらいの軽い考えと思いました。

妻は、前に書いた記事のように、若い頃の事故の思い出から、猛反対するでしょう、家族の悲劇を目の当たりにするよりは離婚した方がましとまで言うかもしれません。

何しろ妻は結婚する前に恋人の死を感じるほどの悲しい思いを実際に体験したのですから。

さて、どのようにしたら、大型自動二輪免許の教習所に通うことを許してもらえるか?

ふと、アイデアが浮かびました。

妻は、愛犬が可愛くてしかたない様子です。私の服はバーゲン品ですが、愛犬が似合いそうな高価な服はためらいなく買います。

(そうか、愛犬に甘いのだから、これは作戦になる。)

愛犬の援護射撃

そして、ついに、教習所に通い適性検査を受ける当日、朝食時に、作戦を実行しました。

私「今年のF1は、エンジン音が残念なことになってしまったので、今まで年一回の楽しみだった鈴鹿サーキットへの旅は、もう止めることにしたんだ。」

妻「ふーん、そうなの、残念ね。」あまり興味なさそうな返事です。

私「唯一の楽しみだったF1がなくなったので、昔の青春時代を思い出して、オートバイでもレンタルして乗ってみようと思うんだ。」

妻「オートバイ? 何考えてるの?、危ないでしょ!」娘も頷いてます。

イヤーな雰囲気になってきました。この雰囲気を変えるため、相手の懐に飛び込みます。

私「そうだよね、もう、30年もオートバイ乗ってないし、危ないよね。」

妻「当たり前よ!」娘も頷いてます。

私「それに、レンタルバイクは一回に一万円以上レンタル代が必要になるし。」

妻「…」

私「安全に、オートバイで遊べるようなところ、ストレス解消にもなって、運動にもなるようなところを考えていたら、教習所が思いついて、それで、先週、ワンコと一緒に教習所に見学に行ったんだ。」

妻「なんで、ワンちゃんと一緒なのよ。私に相談もなくて!」

私「いや、誤解だよ、相談しようとしたけど、ほら、この間の休日は、ちょっと仕事が残ってるから会社に行った日だよ、結局ワンコと二人だけになった日だよ。」

妻「ふーん」

私「それで、教習所行ったらさ、ワンコが嬉しそうにしてね、試しに大型自動二輪の教習所通っていいかと尋ねたら、嬉しそうに、ワンって吠えるんだよ、確かに教習所なら安全だし、免許取ると言うより、10万円の教習料金で9カ月遊べるし、もちろん、免許取れたとしても、大型バイク買うつもりないし、街中でバイク運転するなんてあぶないよね!」

妻は疑いの眼差しと、愛犬が喜ぶならという複雑な表情で言いました。

妻「ホントに外でバイク乗らないし買わない?」

私「もちろんだよ、危ないからね、それに54歳という年齢的にもナナハン乗る最後のチャンスだし、ここで、ナナハン乗らないと一生後悔してしまう気がする。」

妻「ホントにワンって吠えたの!」

私「本当だよ!なぁ?」

隣に座っている愛犬に同意を求めると、なんと、このタイミングで、ワンと吠えずに、ビクターのように首を傾げるではありませんか。

かなりのピンチ到来です。

妻「ほら、首傾げてるわよ?」

むむ、この状況をなんとか、打開しないと。

私はワンコに向かって尋ねました。
「ほんとに教習所行かないで、人生を後悔してもいい?」

ワンコは、また、首を傾げます。

「ほら、ワンコも教習所に反対する理由がわからないと首傾げてる?」

娘は、私とワンコの真剣な話し合いに、まるで子供のような会話に呆れて笑い始めました。

妻もつられて笑いだし、

「仕方ないわね、子供みたいなこと言って、怪我しないでね!オートバイ乗るのは教習所の中だけよ!」

ついに、愛犬のお陰でナナハンに乗れることになりました。

(ヤッタ!

ついに憧れのナナハン!)

関連コンテンツ
広告
広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

広告