安くてコンパクトな「ミニノート」パソコンを、効率よく使う方法です。ミニノートの欠点である画面サイズや、グラフィック性能の問題を解決する方法です。「遠隔操作」ソフトを使い、高性能パソコンを操作します。「RealVNC」の設定方法を解説します。
性能が良くなった「ミニノート」パソコン
2011年7月現在、ノートパソコンの価格競争が激しくなり、今は5万円を切る安い「ミニノート」が流行になっています。安いと言っても、ハードディスクは160GBもあり、CPUスピードもかなり早いです。7年前(2004年頃)の30万円クラスの高性能ノートパソコンと同じくらいです。
インターネットとメール、文章作成のWord、表計算のExcelを主に使用するのであれば、全く不自由ありません。むしろ十分すぎるくらいのスペックです。
ただし、今流行のオンラインRPGをやろうとすると、少し性能に不満を感じます。インターネットを利用してのゲームとなるので、それなりのマシンスペックが必要です。(ゲームでは、ほとんどがグラフィック性能に依存します。)
ミニノートの欠点、ボタンが見えない
ところが、ミニノートには、致命的な欠点があります。
それは、モニター画面のハード的な限界です。画面の横の長さはギリギリセーフですが、縦の画面が少ないのです。私のミニノートの画面サイズは、1024✕600が最大です。
通常のパソコン画面は、15インチクラスなら1024✕765が一般的です。画面サイズは横✕縦です。つまり、縦のサイズが短いのです。
こうなると、結構、使いづらいです。
いろいろなウィンドウ表示画面で、ウィンドウ下部が表示されません。
ほとんどのアプリケーションソフトでは、「OKボタン」や「取り消しボタン」はウィンドウの下部に配置されています。ミニノートで表示させると、画面の下部を超えてしまい、「ボタンが画面上に表示されない」という現象になります。
ミニノートでは、ソフトにもよりますが、「OKボタンがマウスで押せない」という悲惨な状況になります。
また、ゲームソフトによっては、ミニノートのグラフィック性能では、スローモーションになってしまい使い物にならないものもあります。どうにも不便です。
そこで、これらを解決する方法を見つけました。「遠隔操作」です。
ミニノートから「遠隔操作」
家の中のどこかに、高性能なデスクトップパソコンを置き、遠隔操作ソフトを利用して、ミニノートから操作するのです。そうすれば、ミニノートを高性能なパソコンとして使用できます。
パソコンが複数あることが前提になりますが、同時にパソコンを起動させて、片方のパソコンから遠隔操作すれば、すごい効率的になります。
遠隔操作ソフト「RealVNC」をインストール
最初に「遠隔操作ソフト」を入手します。
GoogleやYahooなどの検索サイトで「RealVNC」と入力すると、検索結果の中に「日本語インストール版」が表示されます。日本語版が良いです。
インストールは、普通に進めて、終えます。
遠隔ソフトでは、「サーバー」と「ビューワ」がペアになります。
操作をする側が「ビューワー」で、操作をされる側が「サーバー」となります。
「サーバー」側でパスワードを設定し、「ビューワ」から遠隔操作します。
「RealVNC」の設定方法
それでは、実際の使用方法です。
最初に「サーバー」側でパスワードを設定します。
操作されるパソコン(サーバー側)で、「VNCサーバーの起動」を選択し「実行」します。
「RealVNC」のインストールを終えると、Windows画面の右下に、「VNCサーバー」のアイコンが表示されます。右クリックして「オプション」を選びます。
認証画面で、「VNCパスワード認証」にチェックを入れ、「環境設定」ボタンを押します。するとパスワード入力画面になるので、好みのパスワードを入力します。これで設定完了です。
遠隔操作の開始
操作する側(ミニノート)のビューワ側にも「RealVNC」をインストールします。両方に同じ「RealVNC」ソフトをインストールします。
ビューワ側(操作するパソコン)の設定ですが、設定は特にありません。
「VNCビューワの起動」を実行すると「接続詳細」というメニューが表示され、サーバ名を入力するよう求められます。
「IPアドレス:0」と入力します。
例 192.168.1.1:0
OKボタンを押すと、サーバ(操作されるパソコン)との通信が開始され、パスワードを入力する画面が表示されます。サーバの設定で使用した「パスワード」を入力すれば、遠隔操作開始です。
以上で簡単に遠隔操作できます。
これは便利です。ミニノートから他のパソコンを遠隔操作できてしまいます。遠隔操作を利用すれば、ミニノートが高性能パソコンに変身します。