ハーレーダビッドソンを8時間レンタルしました。実際にレンタルすると、今までわからなかったことが見えてきました。大型オートバイは「自分の身体で直接感じる」のが魅力です。ハーレーダビッドソンに乗れば楽しみながら身体を鍛えられます。
ハーレーダビッドソンのレンタルで感じたこと
2016年4月16日(土)、ハーレーダビッドソンを8時間レンタルしました。車両のみのレンタル料金は8時間17,000円です。車両保険代3,600円を含めて合計20,600円でした。
ハーレーダビッドソンで街中を走っていると、独特のエキゾースト音のために多くの人が振り返ります。この視線は国産車では味わえない魅力です。
私はハーレーダビッドソンを購入しようか迷いました。中古で80万円くらいの883を買おうか、それとも1200クラスにしようか、あるいは1600クラスにしようかなどと判断できずにいました。
なぜか最近になって大型オートバイに乗りたくなりました。しかしハーレーダビッドソンについての基礎知識が少なく車種や特徴を十分に理解できていません。やはり乗ってみようと思ったわけです。
今回のレンタル車両はDynaファミリーのローライダーです。最初はフォーティーエイトを希望したのですが在庫がありませんでした。実際にローライダーで走って感じたことです。
ハーレーダビッドソンにじっくり乗って最初に感じたことです。
ハーレーダビッドソンに乗れば、筋力がアップして、身体が鍛えられる。
ハーレーダビッドソンに乗った経験はたった2回だけです。1年前の試乗会で教習所コースの外周を5分程度走ったのと、今回のレンタルです。
試乗会のときの印象は、ハーレーダビッドソンの魅力を感じるというより、国産車との違いを感じるのが目的でした。エンジンの鼓動感とクラッチレバーをつないだときの走り出し、ローギアでも速いことを実感しました。信号待ちのない教習所の外周を5分程度走っただけでした。
ハーレーダビッドソンをレンタルして実際に市街地や高速道路を走ってみると、いろいろなことがわかってきました。ハーレーダビッドソンの理解が深まりました。
この記事は、私自身が56歳という年齢で感じたことです。おそらく20代の人や、普段から身体を鍛えていて体力に自信がある人なら、かなり違う印象だと思います。
ハーレーダビッドソンの「重さ」
ハーレーダビッドソンは何しろ重いです。ローライダーは296キロです。約300キロの重量です。
信号待ちで足を着くときや、駐車場で方向転換するときに車体の重さを実感します。ハーレーダビッドソンに跨がったまま、つま先で車体を動かそうとすると、足の太ももがつりそうになります。そして、乗り始めてすぐに太ももが筋肉痛になりました。(たぶん、私の体力不足が原因です。)
市街地の「信号待ち」がホントに辛かったです。足を地面に着いたり、クラッチレバーを握ると、左の前腕や太ももが筋肉痛になりました。20分ほど走っただけで、すぐにクラッチレバーを握る左の前腕と握力が低下しました。クラッチレバーを握れなければエンストして転倒します。仕方なく、左の前腕を時々休めなければなりませんでした。
これほど筋肉痛になるということは、前向きに考えれば「筋肉を鍛えることができる」ということです。ハーレーダビッドソンを楽しみながら、乗っているだけで筋力トレーニングになるはずです。
中高年になるとスポーツの機会が減ります。ハーレーダビッドソンを趣味にすれば、楽しみながら健康になり一石二鳥です。
高速道路の風圧で「身体を鍛える」
高速道路では時速80キロ程度でゆっくり走るなら快適です。しかしハーレーダビッドソンで左車線をゆっくり走っていると、車に追い抜かれる際に、追突されそうに感じてしまい不安になりました。なぜか走行レーンが違っても、後ろから迫ってくる車に不安を感じました。
高速道路で車の流れに乗るには、時速100キロ以上のスピードが必要です。かなりの風圧と闘わなければなりません。この風圧が大型オートバイの魅力なのかもしれません。でも、はっきり言って風圧はキツかったです。身体中を常に叩かれているようで疲れました。「身体を鍛える」という意味では腹筋や体幹に効果があるでしょう。
市街地で渋滞していると、シートの下にエンジンの熱が伝わり猛烈に熱くなります。一時停止の時はお尻がやけどしそうになりました。風向きにもよりますが熱くてシートに座れない状態になりました。走り始めれば熱くないですが、4月でこれだけ熱いので真夏の渋滞は無理かもしれません。渋滞した道路ではたぶん熱くて乗れないでしょう。
ハーレーダビッドソンは小回りが利きません。コンビニの駐車場から左折して道路へ出る際に、反対車線側へ「はみ出し」そうになります。小さく回ろうとしてもローギアのスピードが速すぎて大回りになります。かなり注意が必要です。左折するときは、反対車線に注意しないと対向車にぶつかる危険性があります。ただ、これは私の運転テクニックが「ヘタ」なことが原因です。
オートバイはコーナー手前の減速が基本
高速道路の出口は、緩やかな傾斜の「大きな円形のコーナー」が多いです。高速道路から一般道へ降りるとき、大きな右曲がりの下りカーブで予想以上にスピードが出てしまいました。スリップするのが怖くてブレーキもかけられず、危うく路側のガードレールに接触しそうになりました。転倒は免れましたが青ざめました。
軽量オートバイなら車体を腕力でねじ伏せて曲がることが可能です。しかしハーレーダビッドソンほどの重量級オートバイになると、車体を腕力でねじ伏せることは不可能でした。コーナーリング途中で、(あっ、オーバースピードかも、ヤバイ!)と思っても恐怖でブレーキが踏めません。「なすがまま」に任せるしかなく、どうしようもありませんでした。
もしコーナーへオーバースピードで突っ込み、ブレーキを踏めば間違いなくスリップして転倒します。その恐怖からブレーキペダルを踏めなかったのです。高速コーナーではブレーキを踏む勇気はありません。曲がり切れずに膨らんで、ガードレールか対向車にぶつかります。かなり怖い思いをしました。それからはコーナー手前で十分に減速するようにしました。(正しい運転に戻っただけですが。)
若い頃に乗っていた軽量オートバイ(250ccのオフロード車)のイメージでハーレーダビッドソンを運転してしまうと失敗の連続でした。やはりコーナー手前では十分に減速するなど、オートバイの「基本的な運転」が大切でした。
実際にハーレーダビッドソンに乗ってみて「初めてわかったこと」が多かったです。ハーレーダビッドソンのレンタルはとても貴重な体験でした。ハーレーダビッドソンのレンタル料金は8時間で保険料込20,600円で高いです。しかし、それ以上の価値がありました。ハーレーダビッドソンを購入する前にレンタルがおすすめです。