楽天モバイル「honor6 Plus」を初期化する方法です。「Root化」してしまうと、アプリが動作しなかったり、アップグレードできないことがあります。中継パッケージを利用して完全に「初期化」できました。「Root化」の痕跡も消せました。
「honor6 Plus」を「Root化」すると動かないアプリ
2017年5月4日、ゴールデンウィークに入り、たっぷりと時間があります。久しぶりにスマホ本体の中身をチェックすることにしました。システム部分にゴミが残ってしまっているので、アップグレードか、初期化しようと思いました。
私のスマホは、楽天モバイルの格安スマホ「honor6 Plus」です。安くて高機能な、とても使いやすいスマホです。しかし、ひとつだけ問題点を抱えています。
それは、過去に一度だけ「Root化」してしまったので、特定のアプリが動作しないのです。「Root化」を取り消した今も動きません。「Root化」のデメリットの典型です。
銀行系のアプリや「ポケモンGO」などは、インストール自体は問題ないのですが、起動しようとすると、セキュリティ上の警告が表示され、強制終了します。アプリが起動しないのです。
例えば、「ポケモンGO」は、次のエラーメッセージで起動しません。
お使いの端末のOSのバージョンが非対応、または、特定の操作(「Root化」など)が検出されたためPokémon GOを起動できません。
そこで、システムを全面的に書き換えて、過去に行った「Root化」の痕跡を消したいと考えました。
スマホのOSを、新しいバージョンへアップグレードするか、あるいは楽天モバイルの「初期ROM」を見つけて、スマホを初期化するのです。
Android6.0へのバージョンアップで「エラー」
最初に試したのは、OSをアップグレードする方法です。システムのバージョンアップです。
スマホの設定メニューのところに赤い気になるマークがありました。
設定画面を開くと、システム更新可能でした。
システム更新画面を開いてみると、新しいバージョン、「PE-TL10C635B543」が表示され、「EMUI4.0(Android6.0)へのバージョンアップができる」との表示です。
早速、「クイック更新」をタッチして、更新パーケージをダウンロードしました。859MBあるのでダウンロードには時間がかかります。
ダウンロードが終わると、個人データをバックアップするか尋ねてきます。ここで、外部ストレージ(マイクロSDカード)へバックアップします。
バックアップが完了したら、「インストール」をタッチします。
インストールは、最初に再起動するところから始まります。
ところが、ここでトラブル発生です。
再起動時に、「Root化」したときの「カスタムファームウェア」が起動してしまいます。rootデバイスかどうか選択するメニューになります。「はい」と「いいえ」のどちらを選んでも、通常の再起動へ切り替わってしまいます。システム更新の再起動になりません。
バージョンアップ用の再起動が、通常の再起動へ切り変わっしまいます。更新パーケージのインストールが始まりません。
何度か繰り返しましたが、一度「Root化」してしまうと、「カスタムファームウェア起動画面」が残ってしまい、更新パーケージのインストールができませんでした。
このような予期しないエラーが「Root化」のデメリットです。
「Root化」の痕跡ファイル
購入当初、「honor6 Plus」は、使わないプリインストールアプリが多すぎるため、アンインストールするために「Root化」しました。しかし、しばらく使っていると、「Root化」によって起動しないアプリが多く、不便になったので、「UnRoot」して元に戻したのです。Rootチェッカーアプリでも、「「Root化」されていない」と判断されています。
ところが「UnRoot」した後も、「Root化」した痕跡が、システム内に残っているようで、特定のアプリが起動しないのです。
systemフォルダ内のxbinの中に 「.tmpsu」という「隠しファイル」が作成されています。「UnRoot」してしまうと、システムファイルなので削除できません。
おそらく、この 「.tmpsu」ファイルが原因だと思われます。しかし、削除できないので、どうしようもありません。
そこで、「honor6 Plus」のシステムを、丸ごと書き換えてしまう方法を探していました。
「初期化」成功
ネットで、楽天モバイルの初期ROMを探しましたが、どこにもありませんでした。
スマホメーカーのHUAWEIのサポートページを見ていると、いろいろなアップグレードやダウングレードのファイルが掲載されています。
その中に、「中継パッケージ」というものがありました。
ダウングレードする際に使用するらしいです。アップグレードが失敗だったので、本来の使い方と違うかもしれませんが、試しに、これを使ってみました。
中継パッケージ PE-TL10_C635B500 | 2016-08-27 | 228.74 MB
このパッケージではhonor6 Plus ANDROID 6.0 (EMUI 4.0)からANDROID 5.1 (EMUI 3.1)へのダウングレードする際に使う中継パッケージです。具体的な操作手順は「honor6 Plus EMUI4 0からEMUI3 1へのダウングレード操作手順」をご参考してください。
パソコンでダウンロードして解凍します。「dload」フォルダに「UPDATE.APP」があることを確認してから、スマホのルートフォルダへコピーします。
スマホの電源を切り、電源ボタン、ボリューム下ボタン、ボリューム上ボタンの3つを同時に押し続けます。かなり無理な指の形で押すしかありませんが、我慢します。
すると、強制的にシステムのダウングレードが行われ、ANDROID 5.1 (EMUI 3.1)になりました。
その後、同様に、次のアップグレードを行います。
honor6 Plusソフトウェアアップグレード(ANDROID 5.1.1、新カメラ機能有り) | 2015-11-17 | 1.10 GB
パソコンで解凍します。スマホのルートフォルダの「dload」フォルダへコピーします。
このとき注意したい点は、ファイル名が「中継パッケージ」と同じというところです。どちらかわからなくなるので、上書きするよりも、先にスマホへコピーした「中継パッケージ」を削除してから、コピーした方が安全です。
そして、スマホの電源を切り、電源ボタン、ボリューム下ボタン、ボリューム上ボタンの3つを同時に押し続け、強制的に、ソフトウェアアップグレードを行います。
すると、なんと初期状態になりました。「honor6 Plus」を購入したときの状態になり、初期化成功です。
システムフォルダも、まっさらな状態で、「Root化」した痕跡のファイル、「.tmpsu」も消えていました。
そして、最後にHUAWEI標準の「バックアップ」でアプリやデータを復元しました。
「Root化」の痕跡は完全に消え、今まで起動しなかった「ポケモンGO」や銀行系アプリが起動しました。
感動です。
「honor6 Plus」初期化方法のまとめ
中継パッケージ → ANDROID 5.1 (EMUI 3.1)へのダウングレード
その後、通常のアップグレードです。