【2026年】正月飾りを玄関に飾る由来と意味!いつからいつまで?おしゃれな飾り方や処分法

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正月飾りを玄関に飾る由来 その他
正月飾りを玄関に飾る由来
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師走に入り、街が慌ただしくも華やいでくると、スーパーやホームセンターの店頭にお正月飾りが並び始めますね。なんとなく「もうそんな時期か」と思いながら、毎年同じような飾りを手に取っていませんか。

あるいは、「みんながやっているから」という理由だけで、とりあえず玄関にぶら下げているという方もいらっしゃるかもしれません。実は、かつての私もそうでした。

けれど、ほんの少しその「由来」や「意味」を知るだけで、お正月準備は単なる年末のタスク(作業)から、家族の幸せを願う「ワクワクするイベント」へと変わります。

玄関は、家の顔であると同時に、新年の幸運を運んできてくれる神様をお迎えする、とても大切な場所です。

今回は、正月飾りを玄関に飾る本当の理由から、2025年の年末に合わせたベストな飾り付けのタイミング、そして現代の住宅事情に合わせたおしゃれな飾り方や処分のマナーまで、徹底的に解説します。この記事を読み終わる頃には、きっと自信を持って、清々しい気持ちでお飾りを選べるようになっているはずです。

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なぜ玄関に飾るの?正月飾りの「由来」と「意味」

お正月飾りには、一つひとつに深い物語があります。ただの装飾品ではなく、これらはすべて「神様へのメッセージ」なのです。まずは、その主役となる神様について知ることから始めましょう。

正月飾りを玄関に飾る由来
正月飾りを玄関に飾る由来

正月の主役「年神様(としがみさま)」とは?

日本のお正月は、単に新しい年になったことを祝うだけの日ではありません。元旦になると、家々に「年神様(としがみさま)」という神様がやってくると信じられてきました。

年神様は、別名「歳徳神(としとくじん)」とも呼ばれ、高い山から降りてきて、私たちに二つの大きなプレゼントを持ってきてくれます。一つは、その年の「五穀豊穣(食べ物に困らないこと)」、そしてもう一つは、家族みんなが一年間元気に過ごせる「健康と生命力」です。昔の人は、数え年で正月に一つ歳をとりましたが、それは年神様から新しい魂(生命力)を分けていただくからだと考えられていました。

つまり、お正月飾りをするということは、たくさんの幸せを持ってきてくれる年神様を、「我が家にお招きするための準備」であり、「心からのおもてなし」なのです。大切なお客様を家に招くときに部屋を掃除して花を飾るのと同じように、神様に対して「どうぞこちらへお入りください」という歓迎の意を表すのが、正月飾りの本来の役割です。

玄関は神様をお迎えする「運気の入り口」

家の中にはトイレやお風呂、キッチンなどさまざまな場所がありますが、なぜ「玄関」にお正月飾りを集中させるのでしょうか。

それは、玄関が「運気の入り口」だからです。人も神様も、出入りするのは玄関からです。風水や家相でも玄関は最も重要な場所とされていますが、これは昔からの信仰に基づいています。

外からやってくる年神様が、迷わずに家の中に入ってきてくれるように、そして、外からの悪い気(邪気)が入ってこないように守るために、玄関という境界線に特別な装飾を施すのです。

玄関をきれいに掃き清め、飾り付けをすることで、そこは単なる靴を脱ぐ場所から、神聖な神様をお迎えする「祭壇」のような役割を持つようになります。

代表的な飾りの意味を知ろう

玄関に飾るものといえば、「門松」と「しめ飾り」が代表的です。それぞれの役割と込められた願いを詳しく見ていきましょう。

門松(かどまつ):神様の目印となるアンテナ

門松は、家の門の前や玄関の左右に飾る、竹と松で作られた飾りです。これは、年神様が空から降りてくるときに、自分の家を見つけてもらうための「目印」の役割を果たしています。現代風に言えば、神様専用のGPSやアンテナのようなものです。

なぜ松と竹なのでしょうか。

「松」は「待つ(神様を待つ)」という言葉にかかっており、冬の寒さの中でも緑を絶やさない常緑樹であることから、不老長寿のシンボルとされています。

「竹」は、まっすぐに天に向かって伸びる成長力と、嵐でも折れない強さを象徴しており、子孫繁栄の願いが込められています。

また、添えられることの多い「梅」は、春に先駆けて花を咲かせることから、気高さと実り(出世)を表します。

門松を飾ることで、「我が家は神様をお迎えする準備ができていますよ。ここに来てください」という合図を送っているのです。

しめ飾り(しめ縄):ここから先は清らかな場所

しめ飾りは、玄関のドアや軒下に飾るものです。これは神社にある「注連縄(しめなわ)」と同じ意味を持っています。

しめ縄の役割は「結界」を張ることです。「ここから内側は神聖な場所であり、清められています」ということを示しています。同時に、外から災いや不浄なものが入ってこないようにする「魔除け」の役割も果たしています。

しめ飾りには、さまざまな縁起物が取り付けられています。
「裏白(うらじろ)」というシダ植物は、葉の裏が白いことから「潔白な心」を表し、対になって葉が出ることから夫婦円満を願います。

「橙(だいだい)」というミカン科の果実は、実が落ちずに何年も木に残ることから、「代々(だいだい)家が繁栄しますように」という願いが込められています。
「ゆずり葉」は、新しい葉が出てから古い葉が落ちるため、親から子へ家督を譲る、家系が絶えないことを意味します。

つまり、門松で神様を呼び寄せ、しめ飾りで清浄な空間を作ってお迎えする。この二つがセットになることで、完璧なおもてなしとなるのです。

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これで失敗なし!正月飾りを飾る「時期」と「ルール」【2026年版】

由来がわかったところで、次は実践編です。「いつから飾ればいいの?」「いつ片付ければいいの?」という疑問にお答えします。特に年末は日付によって吉凶が分かれるため、カレンダーを見ながら計画を立てることが重要です。

飾り始めるベストな日は「12月28日」

お正月事始めである12月13日を過ぎれば、基本的にはいつ飾っても良いとされています。しかし、現代の生活感覚ではクリスマスが終わってから飾り始めるのが一般的です。

2025年の年末において、飾り付けに最も適した日は「12月28日」です。

なぜ28日が良いのかというと、「八」という数字が末広がりだからです。「八」の字は下に向かって広がっていく形をしており、これから運気が開けていく、未来への展望が開けるという意味を持つ大変縁起の良い数字です。

日曜日にあたる年もありますが、2025年の12月28日は日曜日です。お休みの家庭も多いと思いますので、午前中に玄関の大掃除をして、午後に家族みんなで飾り付けをするのが理想的なスケジュールと言えるでしょう。

絶対に避けるべき「タブーな日」

逆に、飾ってはいけない日、避けたほうが良い日というものが明確に存在します。これを知らずに飾ってしまうと、せっかくの準備が台無しになってしまうかもしれません。

12月29日:「二重苦」につながる

29日は「九」という数字が「苦」を連想させるため、「二重苦(にじゅうく)」や、松を飾る場合は「苦松(くまつ)」と読めることから、縁起が悪いとされています。「苦立て(くだて)」と言って、苦しみを立ててしまうことを避けるため、この日の飾り付けは控えます。

ただし、地域によっては「ふく(29)」で「福」を呼ぶと解釈して良しとする場合もありますが、一般的には避けたほうが無難です。

12月31日:「一夜飾り」は神様に失礼

大晦日の31日に飾ることは「一夜飾り(いちやかざり)」と呼ばれ、もっとも避けなければならない行為です。

神様をお迎えするのに、前日に慌てて準備をするのは誠意が足りず、失礼にあたります。また、葬儀の準備は一夜で行うことが多いため、縁起が悪いとも言われています。

もし、どうしても28日に飾れなかった場合は、30日(火曜日)に飾るのがベターです。「キリが良い日」として30日を選ぶ人も多くいます。遅くとも30日までには飾り終えるように計画しましょう。

いつまで飾る?「松の内」は地域で違う

お正月飾りを飾っておく期間のことを「松の内(まつのうち)」と呼びます。この期間中は年神様が家に滞在していると考えられています。この期間が終わったら飾りを外すのですが、実は地域によって終了日が異なります。

関東地方など:1月7日まで

東京を中心とした関東地方や、東北、九州の一部などでは、1月7日までを松の内とすることが一般的です。1月7日の朝に七草粥を食べた後、あるいは7日の夕方頃に飾りを片付けます。

関西地方など:1月15日まで

京都や大阪を中心とした関西地方では、小正月である1月15日までを松の内とすることが多いです。15日に行われる「どんど焼き」に合わせて片付けるという流れが残っているためです。

これは歴史的な背景があります。もともとは全国的に1月15日まででしたが、江戸時代に幕府から「燃えやすい松飾りを早く片付けて火事を防ごう」というお触れが出たことで、江戸(関東)では7日に短縮されました。しかし、そのお触れが届かなかった、あるいは従わなかった関西方面では、古い風習のまま15日まで飾る文化が残ったと言われています。

最近では地域による境目が曖昧になっていることもありますし、集合住宅の管理組合で期間が決まっている場合もあります。近所の家やお店がいつ頃片付けているかを確認するか、地域の長老や詳しい方に聞いてみるのが確実です。わからなければ、1月7日を目安に片付けるのが現代では一般的になりつつあります。

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マンションでも大丈夫!現代の住宅に合う飾り方

「うちはマンションだから、立派な門松なんて置けない」「ドアにフックがなくてしめ飾りが付けられない」と悩む方も多いでしょう。しかし、伝統的な形にこだわりすぎる必要はありません。大切なのは「神様をお迎えしたい」という気持ちです。現代の住宅事情に合わせた工夫をご紹介します。

賃貸でも安心!傷をつけない取り付けアイデア

最近の賃貸マンションや戸建てのドアは、金属製や特殊な加工がされており、釘や画鋲が打てないことがほとんどです。しかし、ドアを傷つけずに飾りを取り付ける方法はたくさんあります。

マグネットフックの活用

玄関ドアが金属製(スチールなど)であれば、強力なマグネットフックが一番手軽で確実です。100円ショップでも購入できますが、屋外で使用するため、風で飛ばされないよう耐荷重の大きいものや、サビに強いタイプを選ぶと安心です。フック部分が回転するタイプなら、飾りの向きを調整しやすくて便利です。

粘着フックとマスキングテープ

マグネットがつかない木製やアルミ製のドアの場合、「きれいにはがせる」タイプの粘着フックが有効です。ただし、粘着テープの跡が残るのが心配な場合は、先にドアにマスキングテープ(養生テープ)を貼り、その上から粘着フック(または強力両面テープ)を貼るという裏技があります。これなら、剥がすときはマスキングテープごと剥がせば良いので、ドア本体を傷つけません。

吸盤フック

ドアの表面がツルツルしている素材や、ガラス部分がある場合は、吸盤フックも使えます。吸着力を高めるために、ハンドクリームを極薄く塗ったり、補助板を使ったりすると落ちにくくなります。ただし、寒暖差で外れやすくなることもあるので、時々確認が必要です。

ドアの上部に引っ掛けるリースフック

ドアの上部の隙間に金属の板を引っ掛ける「リースフック」という専用アイテムも市販されています。これならテープも磁石も不要で、重さのある飾りもしっかり支えられます。ただし、ドアの厚みや隙間のサイズを確認してから購入する必要があります。

おしゃれな「モダン正月飾り」の選び方

最近は、インテリアショップや雑貨店で、伝統的なデザインをアレンジした「モダンなお正月飾り」がたくさん販売されています。

わらではなく色とりどりの紙や水引を使ったもの、洋風のリースのような形をしたもの、ドライフラワーやプリザーブドフラワーをあしらったものなど、見ているだけで楽しくなるデザインがいっぱいです。

「こんなにおしゃれで、神様に失礼じゃないの?」と心配になるかもしれませんが、大丈夫です。形は変わっても、「新年を祝う」「神様をお迎えする」という願いが込められていれば問題ありません。

選ぶ際のポイントは、玄関のドアの色やインテリアとの調和です。


ダークな色のドアには、赤や金、白などの明るい色が映えますし、白っぽいドアには、緑や紫などの引き締まる色がよく合います。


また、サイズ感も重要です。大きな一軒家の玄関に小さすぎる飾りだと寂しく見えますし、マンションのドアに巨大な飾りだとバランスが悪くなります。ドアの幅の3分の1から4分の1程度の大きさが、バランス良く見える目安です。

飾る場所のポイント

基本は「玄関ドアの正面」かつ「目線より少し高い位置」です。神様を見下ろさないよう、大人の目線の高さ(約150cm〜170cmくらい)に飾るのが礼儀とされています。

もしドアに直接付けられない場合は、ドアの横の壁や、インターホンの上(モニターに干渉しないよう注意)、あるいは玄関ポーチの柱などに飾っても構いません。

また、門松を置くスペースがない場合は、玄関の下駄箱の上に「ミニ門松」を置くだけでも十分意味があります。あるいは、松の枝を一本、花瓶に生けて玄関に飾るだけでも、「松(待つ)」の役割を果たしてくれます。

大切なのは、「ここは神様をお迎えする特別な場所」と意識すること。飾りを取り付ける前に、必ず玄関ドアの汚れを拭き取り、たたき(床)を水拭きして清めてから飾ることを忘れないでください。この「清める」という行為こそが、一番の準備なのです。

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感謝を込めて…正月飾りの正しい「処分方法」

お正月が終わり、松の内が明けたら、お世話になった飾りを片付けなければなりません。「ゴミ箱にポイっと捨てていいの?」と迷うところですが、神様をお迎えした縁起物ですので、最後まで丁寧に扱うのがマナーです。

基本は神社の「どんど焼き」

最も丁寧で正しい処分方法は、神社で行われる「どんど焼き(左義長・お焚き上げ)」に持っていくことです。

小正月である1月15日前後に、多くの神社や地域で、正月飾りや書き初めなどを集めて焚き上げる火祭りが行われます。この火にあたることで、一年間の無病息災を願うとともに、お迎えした年神様を煙に乗せて空へお見送りするという意味があります。

神社の境内や掲示板、ホームページなどで日程が告知されますので、あらかじめチェックしておきましょう。持っていく際は、飾りについているプラスチックや針金、鈴などの燃えない素材は、自宅で取り外してから持参するのがルールです。環境への配慮と、神聖な火を汚さないためのマナーです。

正月飾りを玄関に飾る由来
正月飾りを玄関に飾る由来

自宅で処分する場合の手順(塩で清める)

日程が合わなかったり、近くでどんど焼きが行われていなかったりする場合は、自宅で処分しても構いません。ただし、生ゴミと一緒にして無造作に捨てるのは避けたいものです。以下の手順で、感謝の気持ちを込めて処分しましょう。

  1. 大きめの紙を用意する
    新聞紙や白い紙(半紙やコピー用紙など)を広げます。

  2. 飾りを分解・分別する
    地域のごみ出しルールに従い、燃えるゴミ(わら、紙、木)と、燃えないゴミ(針金、プラスチック装飾)に細かく分解します。

  3. お清めをする
    広げた紙の上に燃える素材を置き、その上から「塩」を左、右、左と三回振ってお清めをします。「ありがとうございました」と感謝の言葉を心の中で、あるいは声に出して唱えましょう。

  4. 包んで捨てる
    塩を振った紙で飾りを丁寧に包みます。このとき、中身が見えないように包むのがポイントです。

  5. 他のゴミとは別の袋に入れる
    いつもの生活ゴミと一緒の袋に混ぜるのではなく、正月飾りだけで一つのゴミ袋に入れるのが理想です。もし難しい場合は、ゴミ袋の一番上、他のゴミに触れない場所に置くなど、敬意を払いましょう。

こうして清めてから出せば、通常の家庭ごみとして収集に出しても、決してバチが当たることはありません。大切なのは形式よりも、「感謝して手放す」という心のあり方です。

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まとめ:由来を知れば、お正月準備がもっと楽しくなる!

ここまで、正月飾りを玄関に飾る由来から、2026年を迎えるための具体的なスケジュール、現代的な飾り方や処分のマナーまでをご紹介してきました。

記事のポイントを振り返ってみましょう。

  • 飾る意味: 年神様(幸せと健康)をお迎えする目印(門松)と結界(しめ飾り)。

  • 飾る時期: 12月28日がベスト。29日(二重苦)と31日(一夜飾り)は避ける。

  • 片付ける日: 関東は1月7日、関西は1月15日が目安(地域のルール優先)。

  • 飾り方: マンションならマグネットやリース型でOK。気持ちと清潔さが大事。

  • 処分方法: どんど焼きがベストだが、自宅で塩でお清めして分別処分でもOK。

お正月飾りは、単なる季節のインテリアではありません。それは、新しい一年を家族みんなが笑顔で健康に過ごせますように、という「祈り」そのものです。

「神様、今年はこんな飾りを選びましたよ。どうぞ我が家へいらしてください」

そんなふうに心の中で語りかけながら、12月28日、きれいに掃除した玄関に飾りを取り付けてみてください。きっと、ピンと背筋が伸びるような、清々しくて温かい空気が玄関に満ちるのを感じられるはずです。

由来を知り、作法を知ることで、あなたの2026年はきっと素晴らしいスタートを切ることができます。どうぞ、素敵なお正月をお迎えください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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